中小企業庁:令和5年度「地域中小企業人材確保支援等事業(中核人材確保支援能力向上事業:実証機関)」受託事業

令和3年度 京都府北部エリアにおける支援事例
「『副業』専門人材を活用した経営課題解決の実践」

福大商事株式会社
テーマ:日用雑貨を総合的に取扱うECサイトの立ち上げ

副業人材募集の背景と課題

弊社は、1947年に京都府福知山市で家庭紙の卸商として創業しました。現在は、自社物流センターでのICTを駆使した効率的な商品管理と機動的な配送により、日用品、家庭用品、産業資材など約10,000アイテムもの商品を在庫対応すると同時に、お客様に価値ある情報を提供して、業績向上に繋げています。今後、弊社は日用雑貨品を総合的に取扱うECサイトを立ち上げ、商品提供に取り組んでいく考えです。そのため、弊社が優先的に取り組む課題は「日用雑貨品を総合的に取扱うECサイトを立ち上げ、販路を拡大すること」であり、副業人材や社員とチームを組んで取り組んでいます。

副業人材を活用してみようと考えた理由

弊社で副業人材を探せばコストがかかりますが、京都北都信用金庫から副業人材の活用について話を聞いた時、無料で支援を受けられることが分かりました。このコスト面の支援が副業人材の活用をしてみようと思うことに後押しをしたことは間違いありません。日々の仕事から、業界の先行きや小売りの動向等に不安が大きくありますので、それに比べて小さい副業人材の活用であれこれ悩むよりは「副業人材を活用する」と即決断して、副業人材と一緒に課題解決に取り組んできました。

副業人材の募集~採用、副業人材に対する評価

基準は特に設定しなかったのですが、15名の応募者の中から結果的には1択で1人を採用しました。業界に精通し、地域商社の課題を理解し、ECサイトの作成までのロードマップ等の事前資料を準備してオンライン面談に臨まれました。かなり時間をかけて作りこまれたもので心惹かれる内容でした。スタッフには課題のECサイトの作成に参画してもらう目的を説明し、課題解決に向けて一緒に取り組んでもらっています。私が最も力を入れているのがチームの雰囲気作りですが、副業人材の方からスタッフにメーカーの開発背景やトレンド等の全く知らなかった情報を伝えてもらうことで、ECサイト作りに良い刺激を与えてくれました。

副業人材との課題への取組(プロジェクト)の状況及び現状

副業人材の方は地域商社について専門知識が豊富で、サイトの商品選定・差別化について情報をいただいています。いわゆる「鳥の目、虫の目、魚の目」(広い視点、細部への視点、流れへの視点)での提案があり、しかも実現するためにどうすればよいのかが分かり易く、具体的で細かい指示になっています。副業人材とスタッフとの打ち合わせも順調で、チーム一丸となって課題解決に取り組んでいます。

副業人材の活用により目指す姿

お客様の声、いわゆる1次情報を得ることは本業のBtoBにおいても必ずシナジー効果を生むと思っています。ECサイトの次は副業人材で物流のDX化の検討も考えています。

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