中小企業庁:令和5年度「地域中小企業人材確保支援等事業(中核人材確保支援能力向上事業:実証機関)」受託事業
弊社は、創業以来、住宅・建築業界に特化した生産・設計支援CADソフト製品、葬祭業界に特化したソフト製品を中心に提供して参りました。近年では、業種特化の消耗品や販促商材を中心とした通販やECサイト(BtoB)の運営、AI・IoT関連の開発にも取り組んでおります。当社の葬儀社様向けECサイト「スマイルサービス」は、コロナ禍で葬儀の形態が変わり、葬儀社との取引が減少中です。今後の需要等を見据えたECサイトの見直し、運用改善、拡充が急務であると考えています。そのため、弊社は「ECサイトの見直し、運用改善、拡充を図り、集客力の向上と収益力の強化を達成すること」に取り組みました。
ECサイトを成長させるための知識・スキルが不足している点は大きな課題でした。副業人材活用のセミナーに出席し、講師やパネラーの情報提供から、「副業人材の活用を絶対にやるべきだ」と思い、会長に承認を取りました。次に社員が副業人材を採用した理由を理解することが必要だと思いましたので、副業人材を活用することで課題解決を行うメリットを社員に説明しました。特に、社員が「なぜ、忙しいのに外部者との打ち合わせに参加するのか」と副業人材の活用に否定的になってしまってはいけないと思いました。しかし、課題について全員が同じ考え・思いでしたので、副業人材の活用を推進しました。
弊社は、職務経歴と、任意ですが課題解決のための提案をもとに書類選考をしました。オンライン面談では提案内容を聞き取りつつ、特に人柄を重視しました。9名の応募者から2名を採用し、採用した方々の提案は弊社に足りないと思っている知識・スキルを持っておられることを窺わせる内容でした。実際、異なる視点で私たちが気付かない内容の指摘がもらえます。しかも弊社がもつリソースを理解し、可能・不可能 短期・長期を切り分け、優先順位をつけて実施する相談も聞いてくれます。EC部門の売上達成に向けた強力な助人ができたと思っています。
課題解決の進捗は、目に見える成果が出るところまでは達していないのですが、順調に進んでいます。副業人材の方々はBtoCに詳しいのですが、弊社の業務(BtoB)の特性・業界知識・今までの取組や課題を理解してもらって、課題解決提案の内容を作成していく段階に到着したと思います。週1回約1時間の打ち合わせを行い、私と社員2名は常時参加し、必要に応じてECサイトのチームの人が参加しています。作業の進捗状況や課題の確認など、情報の共有を図りながら進めています。
副業人材の活用によるプロジェクトを開始したことで、社員のスキル・知識・気付きのレベルは確実に上がっています。これからも継続して課題解決をすすめていきたいと思います。現状の取り組みの課題解決にある程度の目途が立ったら、人事評価制度のカスタマイズにも、副業人材を活用して取り組みたいと思っています。