中小企業庁:令和4年度「地域中小企業人材確保支援等事業(中核人材確保支援能力向上事業:実証機関)」受託事業
「副業」専門人材活用のコラム
自分自身と相性の良い人材をどう見つけるのか?
副業・兼業人材を活用した先輩経営者の皆様に聞くと右のような回答が多くありました。
事業を通じて成し遂げたいことを副業・兼業者に伝え、それに共感する人材は相性が良いようです。
マーケティングや経営企画、人事制度設計…
優秀な人材は欲しいけど、自分に見分けられるか心配だという経営者のお声もいただきます。
でも、案外見極めは簡単です。
どう進める?管理方法は?他に予算は必要?
自分たちは何をすべきか?期間は?完了目安は?
・・・とにかく、細かく質問してください。
業務スキルが高ければ、質問に対してすべて具体的に答えることができます。つまり、副業・兼業者が経営者の課題を削ぎ落とし、具現化してくれます。
皆様はその提案内容が実現できそうかどうか、経営者として判断するだけです。
とにかく、まずは直接話してみないことには少しも前に進みません。対話が重要です。
副業・兼業者を募集すると、複数の応募があります。
応募の文字等で2~3名にしぼった後はWeb会議や電話などを活用して話してみましょう。
どんな方法で話すのが良いかを聞いてみてもOK。
通常の採用は「雇用契約(または労働契約)」を人材との間で取り交わしますが、副業・兼業の場合は「業務委託契約」にしましょう。
本業を持つ人材との間で雇用契約を結ぶと、労働法に定められている労働時間の通算による割増賃金の支払い義務や各種保険への加入などが必要で、労務管理も同時に発生します。
短期間での副業・兼業人材との契約は「業務委託」の方が簡素です。
また、業務委託契約の場合は、契約の見直し(契約解除)も可能です。
実は副業・兼業人材も、長期の契約は不安なものです。
・長期間、ちゃんとパフォーマンスが出せるか?
・本業が忙しくなったらどうしよう?
1ヶ月の自動更新方式などは双方にメリットがあります。
大切な条件は副業・兼業することで持ち出しのお金が発生しないか?です。
副業・兼業希望者の多くは東京圏に住んでいます。
最低でも往復交通費はまかなえる金額は提示する必要があります。
あとは、業務委託内容を副業・兼業者と直接やり取りし双方納得する条件を交渉します。
(参考)募集時の平均月額謝礼は3~5万円程度。
「無料でもいいからやりたい」という都市部ビジネス人材の声も、中にはあると思います。
しかし、無料ということは責任が発生しません。
ビジネスでの関係性のため、最低限相手に責任感を持ってもらう意味でも、有償での契約を締結することをお勧めします。
副業・兼業人材の選定に気持ちが行ってしまい、社内についてのフォローを忘れてしまいがちです。
外部の人材が入ると、組織に刺激をもたらし良い反応が出ることは間違いないのですが・・・。
従業員感情を疎かにすると、せっかくのイノベーション機会を損失してしまいます。
また、副業・兼業者は「本業」があるため、社内に相対する人材が必要になります。だから、経営改善プロジェクトに既存の従業員を巻き込むことがとても重要になってきます。
せっかくやる気に満ちた優秀な人材が採用できてもうまく事業改善に反映できないケースがあります。
副業・兼業者を外部業者のように扱ったり、放置したり、現場の従業員抜きで実態と乖離した戦略を立ててしまったり…。
従業員を巻き込むことも重要ですが、最も大切なことは経営者自らのコミットです。
副業・兼業に参画する人材は、普段は他社で働き遠隔地にいます。急な質問で連絡を取ろうと思っても、会議や移動中だったりと、思うように連携が取れない可能性があります。
意思疎通し、スムーズな連携を行うためにもまずはインターネットでできるコミュニケーションツールを導入しましょう。
使い方はすぐに慣れるはずです。自分の使い慣れた方法ではなく、都市部ビジネス人材に合わせることが貴社のイノベーションの第一歩です。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
必要なエッセンスは全てお伝えしました!
あとは実践あるのみです。
素敵な人材との出会いとともに、副業・兼業者の知見を活用して、飛躍的な事業拡大が起こることをお祈りしています!
情報提供:株式会社みらいワークス